365人の書店員が「本当に届けたい一冊」を選んだブックガイド

本の概要

取次店を介さずに直接商品を書店に卸しているミシマ社が、全国の書店員さんに『この一冊だけはなにがなんでも届けたい』と思ってる本を選んでもらい、365冊分をまとめたブックガイド。

著者紹介

ミシマ社 編

読んでみて

積読本候補が増えるのは必至

全国の書店員さんがそれぞれの思いや表現で本を紹介しているありそうでなかった本。
小説はもちろん、エッセイや科学、児童書、絵本、料理に関するものなどジャンルは様々。

パラパラとめくりながらなんとなく気になったタイトルの紹介文を読んで、興味が湧いては、ほしいものリストに追加する。
それは書店で歩きながらPOPに目が止まって本を手に取るのと似てはいるのだが、書店にあるPOPより、少しだけ売上への意識から開放され、書店員としてよりも等身大の「私」が勧めたい本を紹介してくれているような気がする。

すでに読んだものや、読み返そうと思うもの、読もうと思って積まれたままのもの、何度も見かけているが内容は知らなかったもの、そして未知との遭遇のように好奇心をくすぐる本などが満載なので、読んでるうちに30冊ほど積読本候補が増えてしまった。

一日に何冊も読むような熱心な読書家ではないので、最近は積読本候補に追加するハードル自体を意識的に上げている。
積読本を消化する前に人生の時間切れが来るのは確実なので、正直に言うと、ここまで追加するのは嬉しい悲鳴とはいえ、かなり複雑な心境だ。

巻末には本のリストもあるし、地図上の各書店がどのような本を選んだかもわかる。
自分もよく行く近隣の書店の選んだ本を一通りチェックした。

近くの書店が勧めている本をその書店で購入し、店頭で『〇〇さんが勧めていたので読んでみることにしました。』みたいなやりとりまで想像すると、なんだかほっこりしてしまう。

さいごに

著名人が本を紹介している特集はよくあるけれど、日頃から無数の本と触れ合っている書店員が選ぶ本というのは純粋にいいなと感じた。

日頃、特定のジャンルの本に偏ってしまっている人には特におすすめしたい。
きっと世界が広がるだろう。

こんな人におすすめ!

  • 本と出会うきっかけを求めている人
  • 書店員のすすめる本に興味がある人