自分らしく、小さく始める『小商い』というビジネスモデル

本の概要

初期投資やリスクの少ない形での、シンプルで身の丈にあった「小」さな「商い」=「小商い」を、今までモノやサービスを自分で売ったりした経験をあまり持たないであろう、ふつうの個々人がはじめるための、考え方の勘所とケーススタディ。

著者紹介

伊藤 洋志
仕事づくりレーベル「ナリワイ」代表。

読んでみて

小商いという小さな単位で仕事をしている人たちを特集した本。
それぞれのスタンスに応じて、自分がほしいものをおすそわけ、ものづくりを進化させる、遊び心が仕事を生む、既存のモノに価値を見出す、地域のなかに役割を見つけるといった具合に5つにわけて紹介している。

紹介されているのは、多肉植物と織物を自宅で販売する人、家庭料理屋さん、旅のプランナー、ファッションデザイナー、金継ぎや漆などの伝統工芸家、柿渋染めのグッズ販売、移動型本屋、ミュージシャン、イベントオーガナイザー、焼き芋屋さん、弁当箱販売、移動販売型パン屋、地域での山菜販売やその他、廃校を利用したワークショップ運営とパン屋などなど様々である。

出版された時点で、小商いだけで生計を立てている人もいれば、副業として取り組んでいる人、まだまだ趣味の延長のような人までいるが、一貫しているのはその人達のライフスタイルや自分らしさの延長にその小商いがあることだろう。

タイトルの「小商いのはじめかた」から、教科書的なものを想像してしまう人もいるかもしれないが、どちらかというと「僕たちはこうして小商いを始め、取り組んでいる」といった小商いの事例集である。

いろんなジャンルの小商いが収録されているので、自分の「好き」を小商いにするためのアレンジの素として活用するのが良さそうだ。

さいごに

出版が2014年なので少し古い本だが、収録されている方々のライフスタイルやビジネスがコロナ禍でどのような変貌を遂げたのかは気になるところだ。

こんな人におすすめ!

  • 自分の「好き」でなんとかして食べていきたい人
  • 会社員じゃない働き方を模索している人